照明の役割は3つの“みる”です。「見る」は安全性。神戸の震災で人は光がないと無力だということを思い知らされました。
「視る」は明視性、つまり細かなものもよく見えるように必要なところに十分な明るさを確保するという考え方です。といっても、家中をこうこうと照らすのは今の省エネ時代に逆行しますから、局部照明や補助照明をうまく利用します。
「観る」は演出性、つまり生理的、心理的な快適を演出するという考え方。一言で照明といっても、住まいとオフィスの照明は全く違います。光色、陰影、コントラストなどを工夫して美しい癒しの空間をつくります。
照明は多種多様で、それぞれに機能を持っています。明るいことだけが良いのではありません。ブラケットのほんのりとした明かりが空間をいきいきさせます。ウォールウォッシャー、ダウンライトは壁を照らして部屋の明るさ感を強め、壁の装飾物を強調します。また、テーブルの上につるすテーブルペンダント、フロアスタンド、あんどん風スタンドなどもあり、どんな年齢の人がどんな目的で部屋を利用するのかによって照明器具の選び方も変わります。
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